有給が足りないとき、子どもの病気で休むとどうなる?

転職・働き方

(PR:本記事はプロモーションを含みます)

こんにちは、白石穂香です。武蔵小杉の60㎡賃貸で、夫の健太郎(SE)と4歳の娘・結愛(ゆあ)と暮らしている共働きワーママです。食品メーカーの営業を12年やっていて、今は1日6時間の時短勤務、16時に退社しています。

先に結論です。

  • 有給を使い切っても、子どもの病気で休むこと自体はできます。
  • まず、子の看護等休暇が有給休暇とは別枠で年5日(子どもが2人以上なら年10日)あります。
  • それも使い切ると、会社に連絡したうえでの欠勤扱いになり、休んだ分の賃金が引かれるのが一般的です。
  • 賞与や評価、手当への影響は、会社の就業規則・賃金規程しだいです。

復帰1年目の1月、私の有給休暇は残り3日でした。看護休暇は、無給だと知らないまま6月までに使い切っていて、もう残っていません。そこへ保育園から「結愛ちゃん、お熱です」の電話。受話器を置いたあと頭に浮かんだのは、結愛の心配と、「有給がなくなったら、私はどうなるんだろう。クビになる?お給料は?」という、ぼんやりした怖さでした。

結局その冬、私は1日だけ「欠勤」をしました。翌月の給与明細を見て、就業規則を読み直して、人事に質問して——そこで初めて、「有給が足りない」の先に何があるのかが分かりました。分かってしまえば、怖さの半分は「知らなかったこと」だったと思います。

この記事では、有給が足りないときに子どもの病気で休むとどうなるのかを、休みの種類の整理、欠勤したときのお金と評価の話、有給を減らさない工夫、上司への伝え方まで、あのときの私が知りたかった順番でまとめます。

💡 この記事を読み終えたあなたの状態
– 有給・看護等休暇・欠勤など、「休み」の種類と違いが整理できる
– 欠勤したら給料がどう引かれるのか、計算の考え方が分かる
– 賞与・手当・翌年の有給付与への影響で、確認すべき場所が分かる
– 有給を減らさずに冬を乗り切る工夫が分かる
– 休むとき・欠勤になるとき、上司にどう伝えればいいかが分かる

👤 こんな人に読んでほしい

  • [x] 有給の残りが数日になっていて、冬の感染症シーズンが不安な人
  • [x] 入社・復帰したばかりで、有給がまだ少ない人
  • [x] 「欠勤」になったら給料や評価がどうなるのか、知っておきたい人
  • [x] 看護等休暇と有給、どちらを先に使うか迷っている人

この記事のゴール

「有給が足りない」と感じたとき、実際に使える休みは有給だけではありません。順番に並べると、こうなります。

順番 使えるもの お給料 ポイント
① 年次有給休暇 出る 理由を問わず使える。残りが少ないと不安になるのはここ
② 子の看護等休暇 会社による(無給のことも) 有給とは別枠で年5日(子が2人以上は年10日)
③ 会社独自の休暇・在宅勤務・時差出勤など 制度による 就業規則に載っていることがある
④ 欠勤 休んだ分は出ないのが一般的 会社に連絡したうえで休む。影響は規程しだい

つまり「有給がゼロ=もう休めない」ではなく、有給の外側に、まだ何枚か層があるということです。そして一番外側の「欠勤」も、連絡をしたうえで休むかぎり、それだけで即なにかが終わるわけではありません。ただし、お金と一部の手当には影響が出ます。

この記事のゴールは、自分の会社では①〜④がそれぞれどうなっているかを確認し、「あと何日、どんな条件で休めるか」を冬が来る前に数えられる状態になることです。

⚠️ はじめに(大事な注意):本記事は、労働基準法や育児・介護休業法にもとづく一般的な内容と、私個人の体験を紹介するものです。欠勤したときの賃金の計算、賞与や手当の扱い、使える休暇の種類は、お勤め先の就業規則・賃金規程・労使協定によって異なります。最新かつ正確な情報は、厚生労働省の公式情報や、お勤め先の人事担当部署で必ずご確認ください。子どもの病状や登園の判断については、かかりつけの医師の指示に従ってください。


第1部 「休み」の種類を整理する

1-1. 子どもの病気で使える休み・働き方の一覧

まず、言葉の整理からです。復帰1年目の私は、有給も看護休暇も欠勤も、ぜんぶ「休み」とひとくくりにしていました。でも、根拠も、お給料の扱いも、それぞれ違います。

種類 根拠 日数・条件 お給料
年次有給休暇 労働基準法第39条 雇い入れから6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤すると10日。その後は勤続年数に応じて増える(週の所定労働日数が少ない人は比例して少なくなる) 支払われる
子の看護等休暇 育児・介護休業法 小学校3年生修了までの子について、1年度に5日(子が2人以上は10日)。時間単位でも取れる 法律の定めはなく、会社による
会社独自の特別休暇・積立休暇など 就業規則 会社による(制度がない会社もある) 会社による
在宅勤務・時差出勤・フレックス 就業規則など 会社による 働いた分は通常どおり
欠勤 (休暇制度ではない) 働く予定の日に働かなかった状態 休んだ分は支払われないのが一般的

1-2. 年次有給休暇——時間単位で取れるかは会社による

有給休暇は、理由を問わず使えて、お給料も出る、いちばん使いやすい休みです。

知っておきたいのは取得の単位です。

  • 1日単位:基本の形
  • 半日単位:法律に細かい決まりはなく、会社が制度として認めていれば使える
  • 時間単位:会社と従業員の代表が労使協定を結んでいる場合に、年5日分まで使える

時間単位の有給は、どの会社でも使えるわけではありません。私の会社は半日単位までで、時間単位の有給はありません。健太郎の会社は時間単位でも取れるそうです。自分の会社がどこまで細かく取れるかで、有給の持ちは大きく変わります。

もうひとつ、時短勤務の人が気になるのが「時短だと有給の日数は減るの?」という点です。有給の付与日数は、1日の労働時間ではなく週の所定労働日数などで決まります。私のように1日6時間でも週5日働いている場合、日数の面ではフルタイムと同じ扱いになるのが基本です(詳しくは就業規則で確認してください)。

1-3. 子の看護等休暇——有給休暇とは「別枠」

ここが、いちばん伝えたいところです。子の看護等休暇は、年次有給休暇とは別に取れる休暇です。有給が残り0日でも、看護等休暇が残っていれば、そちらで休めます。

項目 内容
対象になる子 小学校3年生修了まで(2025年4月の改正で拡大)
日数 子が1人なら1年度に5日、2人以上なら10日
単位 1日単位、または1時間単位
取れる理由 子の病気・けが、予防接種・健康診断、感染症に伴う学級閉鎖等、入園(入学)式・卒園式
お給料 法律の定めはなく、会社によって有給・無給が分かれる
取得した人の扱い 取得を理由とする解雇その他の不利益な取扱いは禁止

この日数は、パパとママそれぞれに付きます。我が家なら、私に5日、健太郎に5日です。

ただし、お給料が出るかどうかは会社しだい。私の会社は無給、健太郎の会社は有給です。無給の場合、「休む権利はあるけれど、その時間のお給料は出ない」ことになります。

📅 看護等休暇の日数の数え方や、時間単位の使い方は、子の看護休暇は何日?2025年改正の「看護等休暇」と使い方 で詳しくまとめています。

1-4. 会社独自の休暇——就業規則の「休暇」の章を最後まで読む

意外と見落としやすいのが、会社独自の制度です。

  • 積立休暇(失効年休の積立):時効で消える有給を積み立てておき、看護や介護などの理由で使える制度
  • 特別休暇:子どもの行事や看護のための休暇を、法律とは別に設けている会社もある
  • 育児と両立するための休暇:2025年10月から、3歳から小学校入学前の子を育てる人向けに、会社が「柔軟な働き方を実現するための措置」を用意することが義務になりました。会社がその選択肢のひとつとして休暇制度を選んでいれば、看護等休暇とは別に休める場合があります

制度があるかどうかは会社によります。就業規則の「休暇」の章を、最後のページまで読んでおくことをおすすめします。

1-5. 欠勤——「休暇」ではなく「働かなかった日」

最後に欠勤です。欠勤は、有給休暇や看護等休暇のような「取る権利が決まっている休暇」ではなく、働く予定だった日に、働かなかった状態を指す言葉です。

子どもの急病で、会社に連絡をしたうえで休み、使える休暇が残っていなければ、その日は欠勤として処理されるのが一般的です。連絡をして、事情を伝えて休むことと、連絡なしに休むこと(無断欠勤)は、まったく別の扱いになります。ここだけは混同しないでください。


第2部 欠勤したら、給料はどうなる?

2-1. 基本は「働かなかった分は支払われない」

欠勤した日のお給料は、働かなかった分が支払われないのが一般的です。月給制の場合は、月給からその分が差し引かれます。これを「欠勤控除」と呼びます。

欠勤控除の計算方法は、法律で細かく決まっているわけではなく、会社の賃金規程で決められています。よくある考え方は、次のようなものです。

計算の考え方(例) 式のイメージ
その月の所定労働日数で割る 月給 ÷ その月の所定労働日数 × 欠勤日数
年間の平均で割る 月給 ÷ 1か月平均の所定労働日数 × 欠勤日数
時間で計算する 月給 ÷ 1か月平均の所定労働時間 × 欠勤時間

どの式を使うか、「月給」に各種手当を含めるかどうかは、会社によって違います。

2-2. 仮の数字で計算してみる

イメージしやすいように、仮の数字で計算してみます(私の実際の給与ではありません)。

  • 月給(控除の対象になる部分):24万円
  • その月の所定労働日数:20日
  • 1日の所定労働時間:6時間
休み方 計算 控除の目安
1日欠勤 24万円 ÷ 20日 × 1日 12,000円
3日欠勤 24万円 ÷ 20日 × 3日 36,000円
2時間だけ欠勤(早退) 24万円 ÷ 20日 ÷ 6時間 × 2時間 4,000円

「1日休むと、だいたい月給の20分の1前後が減る」という感覚を持っておくと、家計の見通しが立てやすくなります。無給の看護等休暇を取ったときも、お金の面では同じように「休んだ時間分が支払われない」計算になるのが一般的です。

2-3. 私が1日欠勤したときのこと

復帰1年目の冬、残り3日だった有給は、結愛の発熱であっという間に0になりました。健太郎も仕事の山場で動けず、病児保育も当時はまだ登録していなくて、結局私が1日、欠勤しました。

翌月の給与明細には、「欠勤控除」という見慣れない行。金額そのものより、「欠勤」という2文字が自分の明細に載っていることに、ずしんときたのを覚えています。

ただ、人事に確認して分かったのは、私の会社の場合、連絡をしたうえでの1日の欠勤は、控除以外に大きな影響はないということでした(賞与の計算で日数分が引かれる決まりはありました)。怖がっていた「クビ」のような話とは、まったく距離がありました。

💰 時短勤務でそもそも給料がどう変わるのかは、時短勤務で給料・手取りはどれくらい減る?共働きのリアル にまとめています。欠勤控除は、この「時短後の給料」をもとに計算されます。

2-4. 社会保険料は、数日の欠勤では基本的に変わらない

健康保険料や厚生年金保険料は、その月の実際の給料ではなく、あらかじめ決まった「標準報酬月額」をもとに計算されます。そのため、数日欠勤して支給額が減っても、保険料は基本的に変わりません。「支給は減るのに、引かれるものは同じ」なので、手取りの減りは少し大きく感じます。欠勤が長く続く場合の扱いは、人事や加入している健康保険の窓口に確認してください。


第3部 賞与・手当・評価・翌年の有給への影響

3-1. 影響が出るかもしれない4つの場所

欠勤の影響は、月給の控除だけとは限りません。確認しておきたいのは、次の4つです。

確認する場所 何が起こりうるか 見る書類
①賞与(ボーナス) 算定期間中の欠勤日数に応じて減額される決まりがある会社も 賃金規程・賞与規程
②皆勤手当・精勤手当 欠勤があると、その月の手当が出ない・減る 賃金規程
③人事評価 評価項目に「勤怠」が入っている会社も 評価制度の資料
④翌年の有給休暇の付与 出勤率が8割を下回ると、翌年の有給が付与されない 就業規則・労働基準法

どれも会社によって違うので、「欠勤すると必ずこうなる」とは言えません。逆に言えば、規程を読めば、自分の場合の答えが書いてあります。

3-2. 賞与と皆勤手当——規程の「欠勤」「休暇」の扱いを見る

賞与は、算定期間(たとえば4月〜9月)の勤務状況をもとに計算されることが多く、その中で「欠勤1日につき◯%を減じる」といった決まりを置いている会社があります。皆勤手当がある会社では、「欠勤・遅刻・早退がないこと」が条件になっているのが一般的です。

ここで気になるのが、子の看護等休暇を取った日はどう扱われるのかです。

法律は、看護等休暇の取得を理由とする不利益な取扱いを禁止しています。厚生労働省の指針では、休んだ日数分の賃金を支払わないことや、賞与の計算で実際に休んだ日数分を働かなかったものとして扱うこと自体は、不利益な取扱いにはあたらないとされています。一方で、実際に休んだ日数を超えて働かなかったものとして扱うことは、不利益な取扱いにあたるとされています。自分の会社でどう計算されるかは、賞与規程と人事への確認が確実です。

3-3. 翌年の有給付与と「出勤率8割」

有給休暇は、前の1年間(最初は6か月間)の出勤率が8割以上であることが、付与の条件になっています。「欠勤が増えると、来年の有給がもらえなくなる?」と不安になる人もいると思います。

出勤率は、ざっくり言うと次の式です。

出勤率 = 出勤した日数 ÷ 全労働日(働く予定だった日数)

このとき、実際には働いていなくても「出勤したもの」として数える日があります。

休み 出勤率の計算での扱い
業務上のけが・病気で休んだ期間 出勤したものとみなす(労働基準法第39条)
産前産後休業 出勤したものとみなす(同上)
育児休業・介護休業 出勤したものとみなす(同上)
年次有給休暇を取った日 出勤したものとして扱う(行政の解釈)
子の看護等休暇を取った日 法律上の定めがなく、会社の規程による
欠勤した日 出勤していない日として数える

育児休業の期間は出勤したものとみなされるので、育休から復帰した年に「出勤率が足りなくて有給がつかない」ということは、基本的には起こりません。

子の看護等休暇の日をどう数えるかは、法律に決まりがなく、会社の就業規則しだいです。出勤したものとして扱う会社もあれば、そうでない会社もあります。就業規則の年次有給休暇の条文に、出勤率の計算方法が書いてあることが多いので、そこを確認してください。

3-4. 8割を下回るのは、どれくらい休んだとき?

数字で見ておきます。仮に、1年間の全労働日が240日だとします。

  • 8割 = 240日 × 0.8 = 192日
  • 出勤していない日として数えられる日が、48日を超えると8割を下回る

有給休暇を取った日は出勤として扱われるので、ここで数えるのは欠勤などの日数です。子どもの病気で年に数日欠勤した程度で、すぐに8割を割り込むわけではありません。

私はこの計算をして、ずいぶん気持ちが落ち着きました。「1日欠勤したら来年の有給がなくなるかも」と思い込んでいたからです。もちろん、入社して最初の6か月間は分母が小さいので、同じ欠勤日数でも割合は大きくなります。入社直後の人は、少し意識しておくといいと思います。


第4部 有給を減らさないための6つの工夫

欠勤の中身が分かったうえで、できれば有給は減らしたくないし、欠勤も避けたい。我が家が冬に向けてやっていることをまとめます。

4-1. 「丸1日」で休まない——時間単位・半日単位を使う

有給がいちばん早く減るのは、何でも丸1日で休んでしまうときです。

場面 丸1日で休む前に考えること
保育園からの呼び出し 呼び出された時刻から終業までを、看護等休暇の時間単位で
小児科の受診だけ 始業から2〜3時間、または終業前の2時間だけ
夫婦で交代できる日 午前は自分、午後はパートナー。それぞれ半日ずつ

看護等休暇は、法律上1時間単位で取れます。私は1日6時間勤務なので、年5日分は30時間。2時間ずつ使えば15回分になります。復帰1年目の私は、これを丸1日×5回で、6月までに使い切っていました。

4-2. 夫婦で交互に休む——「いつも同じ人」にしない

子どもの病気の休みを片方だけで受けると、その人の有給だけが先になくなります。我が家は、「その日の仕事に余裕があるほう」が休むのを基本に、同じくらいなら看護等休暇が有給扱いの健太郎が先に動く、と決めています。

1週間近く休みが続くときは、「月・火は健太郎、水・木は私」のように日ごとに交代するか、「午前と午後」で分けます。2人で5日ずつ使えば、どちらの残りも極端には減りません。

4-3. 残り日数を夫婦で共有する

スマホの共有メモに、こう書いています。

  • 穂香:有給 残り◯日/看護等休暇 残り◯時間
  • 健太郎:有給 残り◯日/看護等休暇 残り◯日

使うたびに更新するだけですが、「今回はどっちが休む?」がすぐ決まります。そして何より、残りが少なくなってきたことに、2人とも早く気づけます。

4-4. 在宅勤務の日に寄せる

健太郎は水曜と金曜が在宅勤務、私も内勤の日は在宅に振り替えられることがあります。回復期で熱も下がり、家で静かに過ごせる日は、在宅勤務+時間単位の休みの組み合わせにすると、丸1日の休みを使わずに済みます。

ただし、看病しながらの在宅勤務は、ふだんの半分も進みません。そもそも看病中の在宅勤務を認めているかどうかは会社によります。元気なうちに上司に確認しておくのがおすすめです。

4-5. 病児保育・訪問型を「休みの代わり」に組み込む

我が家は、施設型の病児保育を2か所と、訪問型を1社、事前登録しています。復帰1年目に欠勤した反省から登録しました。

病児保育は利用料がかかります。ただ、無給の看護等休暇や欠勤で1日分のお給料が引かれることと比べると、利用料のほうが小さく済む日もあります。そして、有給の残り日数を守れます。「お金を払って預けるなんて」と最初はためらいましたが、今は休み・在宅・病児保育を並べて、その日いちばん無理のないものを選ぶようにしています。

冬の流行期は予約がすぐ埋まるので、登録だけは早めに済ませておくと安心です。

🏥 登録の手順や当日の流れは、病児保育の使い方|事前登録から当日の流れと、使ってわかったこと に書いています。

4-6. 看護等休暇と有給、どちらを先に使う?

これは、看護等休暇が有給か無給かで考え方が変わります。

あなたの会社の看護等休暇 先に使うもの 理由
有給扱い 看護等休暇 お給料が減らず、有給休暇も温存できる。年度で消えるので先に使いたい
無給 家計と残り日数で決める 下の2つの考え方を参照

無給の場合は、何を優先するかです。

  • 手取りを優先:先に有給休暇を使う。お給料は減らないが、有給の残りが早く減る
  • 安心感を優先:先に看護等休暇を使う。お給料は減るが、理由を問わず使える有給が手元に残る

私の今の使い方は、短い時間の休み(受診や呼び出し)は無給の看護等休暇、丸1日休む日は有給か健太郎です。2時間ぶんの控除なら家計への響きは小さく、有給は「丸1日休むしかない日」や行事のために残せるからです。

看護等休暇は翌年度に繰り越せないのが一般的で、有給休暇は2年間は繰り越せます。「年度末に看護等休暇が余っているなら、そちらから使う」というのも、ひとつの考え方です。


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第5部 有給が少ない時期の乗り切り方

5-1. 入社・転職したばかりのとき

法律上、有給休暇が最初に付与されるのは入社から6か月後です(入社日に前倒しで付与する会社もあります)。転職して最初の半年は、有給が0日ということもありえます。

そんなときに知っておきたいのが、子の看護等休暇は、入社直後でも取れるようになったことです。以前は、労使協定があれば入社6か月未満の人を対象から外せましたが、2025年4月の改正でこの仕組みは廃止されました(週の所定労働日数が2日以下の人は、労使協定で対象外になる場合があります)。

入社したら、次の3つを早めに確認しておくと安心です。

  1. 有給休暇がいつ、何日付与されるか
  2. 看護等休暇が有給か無給か、当日の連絡方法
  3. 在宅勤務・時差出勤が使える条件(試用期間中は使えない会社もある)

5-2. 育休から復帰したばかりのとき

復帰直後は、保育園に通い始めた子どもが次々に体調を崩す時期と重なります。私も復帰直後は、園からの呼び出しが月に2〜3回ありました。

復帰のときに確認したいのは、今、有給が何日あるかです。育休中に時効で消えた分があったり、付与日が復帰のタイミングとずれていたりして、「思っていたより少ない」ことがあります。復帰前の面談で人事に聞いておくと、4月の時点で計画が立てられます。

そしてもうひとつ。復帰1年目の春に、休みを全力で使い切らないこと。私は春から初夏にかけて丸1日の休みを重ねて、冬に残り3日になりました。感染症が増える冬のために、看護等休暇を時間単位で使い、少しでも残しておくこと。あの頃の自分に、いちばん伝えたいことです。

5-3. 4月付与の人の「1〜3月問題」

有給休暇が毎年4月に付与される会社では、年度末の1〜3月が、残り日数がいちばん少ない時期になります。看護等休暇も、会社が特に決めていなければ4月〜翌3月が1年度なので、同じタイミングで底をつきます。そして1〜3月は、まさに感染症の季節です。

結愛が年少クラスだった2月、インフルエンザA型にかかったときがそうでした。登園できたのは発症から8日目。夫婦で看護等休暇、有給、在宅勤務をかき集めて、なんとか欠勤なしで乗り切りましたが、年度末の残り日数はほぼゼロでした。

それ以来、我が家はこうしています。

時期 やること
10月 夫婦の有給・看護等休暇の残りを数える。病児保育の登録内容を確認
10〜12月 行事や私用の休みは、なるべく半日・時間単位で
1〜3月用 夫婦それぞれ、有給2〜3日と看護等休暇を少し残しておくのを目標に
4月 新しく付与された日数を共有メモに書き直す

付与日は会社によって違います(入社日基準の会社もあります)。自分の有給が増える月と、いちばん減る月を知っておくだけで、使い方が変わります。


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第6部 上司への伝え方(文例つき)

6-1. 伝えるのは「事実・見通し・仕事の段取り」の3つ

有給が少ないときほど、「すみません」ばかりを重ねてしまいがちです。でも、上司が知りたいのは、謝罪よりもいつまで休むのか、仕事はどうなるのかです。私は次の3つをセットで伝えるようにしています。

  1. 事実:子どもが何で休むのか、今日どうしたいか
  2. 見通し:いつ戻れそうか(幅をもたせて)
  3. 段取り:今日の仕事を、誰に・どう引き継ぐか

6-2. 当日の朝の連絡(文例)

おはようございます。白石です。
子どもが昨夜から発熱しており、本日はお休みをいただきたくご連絡しました。
本日は子の看護等休暇でお願いします。明日以降は、受診の結果を見て本日中に改めてご連絡します。
本日予定していた◯◯社への見積もりは、昨日の時点で共有フォルダに下書きを入れてあります。急ぎの連絡は、携帯で確認できます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

どの休暇で処理するかを自分から添えると、勤怠の確認のやりとりが1往復減ります。

6-3. 欠勤になる日の連絡(文例)

おはようございます。白石です。
子どもの発熱が続いており、本日もお休みをいただきたくご連絡しました。
有給休暇と看護等休暇を使い切っているため、本日は欠勤扱いでお願いできますでしょうか。
明日は夫が休みを取れるため、私は出社できる見込みです。
本日締め切りの◯◯は、△△さんに引き継ぎをお願いし、資料の場所をお伝えしてあります。

私が欠勤した日も、ほぼこの形で連絡しました。上司の返事は「分かりました、お大事に。勤怠は欠勤で入れておいてください」。拍子抜けするほど、あっさりしたものでした。


第7部 よくある質問

Q1. 子どもの看病で休んだとき、傷病手当金はもらえる?

もらえません。健康保険の傷病手当金は、働いている本人が、病気やけがで働けないときのための給付です。子どもの看病のために休んだ場合は、対象になりません。看病しているうちに自分も体調を崩して働けなくなった場合は、条件が変わるので、加入している健康保険の窓口に確認してください。

Q2. 無給の看護等休暇と欠勤、どうせお給料が出ないなら同じ?

お金の面では似ていますが、扱いは違います。看護等休暇は法律で取る権利が定められていて、取得を理由とする不利益な取扱いが禁止されています。欠勤にはそうした決まりがなく、賞与や皆勤手当、評価への影響は会社の規程によります。看護等休暇が残っているなら、欠勤にする前にそちらを使うほうが安心です。

Q3. 学級閉鎖で子どもは元気なとき、有給を使うしかない?

2025年4月から、感染症に伴う学級閉鎖等も子の看護等休暇の取得理由に加わっています。子ども本人が元気でも、看護等休暇の対象になります。


まとめ——「有給ゼロ」の先を、先に知っておく

有給が足りないときに、子どもの病気で休むとどうなるか。ポイントをまとめます。

  1. 有給を使い切っても、休むこと自体はできる:有給の外側に、看護等休暇・会社独自の制度・欠勤という層がある
  2. 子の看護等休暇は有給休暇と別枠:年5日(子が2人以上は10日)、時間単位で取れる。有給か無給かは会社しだい
  3. すべて使い切ると欠勤扱い:休んだ分の賃金が引かれるのが一般的。計算方法は賃金規程で確認
  4. 賞与・皆勤手当・評価への影響は会社による:看護等休暇は、取得を理由とする不利益な取扱いが禁止されている
  5. 翌年の有給付与は出勤率8割が条件:有給取得日・育児休業などは出勤として扱われる。看護等休暇の扱いは会社の規程による
  6. 有給を減らさないコツは「丸1日で休まない」「夫婦で交互に」「病児保育も並べる」
  7. 休む連絡は「事実・見通し・段取り」をセットで:足りなくなりそうなら、早めに人事にも確認する
  8. 傷病手当金は、子どもの看病では使えない

復帰1年目の冬、私は「有給がなくなったら終わりだ」と思い込んで、残り3日を数えながら毎朝びくびくしていました。実際に欠勤してみて分かったのは、欠勤そのものより、「どうなるか分からない」ことのほうが、ずっと怖かったということです。

今は、10月になったら夫婦で残り日数を数えて、病児保育の登録を確認して、冬に備えています。休みが足りなくなる不安がゼロになったわけではありません。でも、「足りなくなったら、こうなる。そのときは、こうする」が見えているだけで、保育園からの電話に出るときの気持ちは、ずいぶん違います。

冬が来る前のチェックリスト

  • [ ] 有給休暇の残り日数と、次に付与される月を確認したか
  • [ ] 看護等休暇の残りと、有給か無給か、年度の区切りを確認したか
  • [ ] 有給・看護等休暇が、半日単位・時間単位で取れるか確認したか
  • [ ] 就業規則の「休暇」の章で、積立休暇や特別休暇がないか確認したか
  • [ ] 賃金規程で、欠勤控除の計算方法と、賞与・皆勤手当の扱いを確認したか
  • [ ] 看病中の在宅勤務や時差出勤ができるか、上司に確認したか
  • [ ] 夫婦の残り日数を共有し、「どちらが休むか」のルールを決めたか
  • [ ] 病児保育・訪問型の登録を済ませたか

全部できなくても大丈夫。まずは、有給と看護等休暇の残りを数えるところからで十分です。

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💬 「うちの会社ではこうだった」「この場合はどうなる?」など、体験談やご質問はXのDMで受け付けています(個別の労務・法律の判断については、お勤め先の人事や専門の相談窓口にご確認ください)。有給の残りを数えながら冬を迎える仲間として。一緒に乗り切りましょう。


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本記事は2026年時点の情報です。年次有給休暇は労働基準法、子の看護等休暇は育児・介護休業法にもとづく一般的な内容を紹介していますが、法令や指針は改正されることがあります。欠勤時の賃金の計算、賞与・手当・評価の扱い、出勤率の計算方法、時間単位・半日単位の休暇や在宅勤務の可否は、お勤め先の就業規則・賃金規程・労使協定によって異なります。最新かつ正確な情報は、必ず厚生労働省の公式情報や、お勤め先の人事担当部署でご確認ください。子どもの病状や登園の判断については、医師の指示に従ってください。本文中の計算例は仮の数字によるもので、体験談や休みの使い分けは、あくまで私個人の感想・実例です。

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